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(備忘録)風俗営業における「構造設備の変更」概念

法律

今回は備忘録的記事ですので、詳しい解説は期待しないで下さい。

なお、今日の内容を簡単に説明している記事が別にありますので、必要な方は、こちら(→■)をご覧ください。

 

【風適法】
(構造及び設備の変更等)
第九条 風俗営業者は、増築改築その他の行為による営業所の構造又は設備の変更内閣府令で定める軽微な変更を除く。第五項において同じ。)をしようとするときは、国家公安委員会規則で定めるところにより、あらかじめ公安委員会の承認を受けなければならない。

変更承認の対象が規定されている。
「増築、改築」とあるが、例示なので深く考えないほうがいい。
本質部分はすべて内閣府令に記載されている。

 

【風適法に基づく許可申請書の添付書類等に関する内閣府令
(風俗営業の営業所の構造及び設備の軽微な変更)
第二条 法第九条第一項の内閣府令で定める軽微な変更は、営業所の構造及び設備に係る変更のうち、次に掲げる変更以外の変更とする。
一 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第十四号に規定する大規模の修繕又は同条第十五号に規定する大規模の模様替に該当する変更
二 客室の位置、数又は床面積の変更
三 壁、ふすまその他営業所の内部を仕切るための設備の変更
四 営業の方法の変更に係る構造又は設備の変更

「次に掲げる変更以外の変更」は構造設備の変更から除かれる、ということは、つまり、一~四号が構造変更の対象ということ。
「客室」については、位置、数、面積の変更が対象。
「間仕切りの変更」については、客室だけでなく、営業所全体が対象になる。
号数変更のない営業形態の変更
(ぱちんこ⇔まーじゃん、和風料理店⇔洋風カフェー)も対象。(←解釈運用基準第17の1(1))

 

【建築基準法】
(用語の定義)
第二条 この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(一部抜粋)
五 主要構造部 壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くものとする。
十四 大規模の修繕 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう。
十五 大規模の模様替 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の模様替をいう。

「主要構造部の一種以上について行う過半の」とは、壁、柱、床、はり、屋根又は階段のそれぞれについて、半分以上触ること。
壁の長さの半分、柱の総本数の半分、という感じ。

 

忘れがち注意!
【風適法解釈運用基準】
第17 風俗営業の規制について(法第9条、第13条、第14条、第15条、第16条、第18条の2、第19条、第20条、第22条、第23条及び第24条関係)
1 営業所の構造及び設備の変更
(一部抜粋)
(2)軽微な変更
法第9条第3項第2号の規定による届出を要する構造又は設備の変更は、営業所の小規模の修繕又は模様替、食器棚その他の家具(作り付けのものを除く。)、飲食物の自動販売機その他・・・・・・

この記述はかなり「罠」っぽい。
家具が建物に「置いてある」(=容易に動かせる?)場合は、これを移動、撤去するには変更届が、
家具が建物に「据え付けられている」(=固定されている?)場合は、これを移動、撤去するには変更承認申請が必要。

 

残る疑問。
営業所の内部を仕切る壁の変更は変更承認、
では、営業所の外壁の変更(もちろん、壁の極小さな一部)は?

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