1. TOP
  2. とある行政書士の日常ブログ
  3. 風営法(風適法)を超簡単に解説42 「接待って何?」

風営法(風適法)を超簡単に解説42 「接待って何?」

ホステス

ご注意:「超簡単」にこだわったので、表現に厳密性を欠いているおそれがあります。

 

今日のテーマは、「接待」についてです。

風営法にはこのように書いています。

(用語の意義)
第二条 この法律において「風俗営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
一 キヤバレー、待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業

キャバレー、クラブ、キャバクラ、ホストクラブ、ラウンジ等と呼ばれる業態で、お客さんの横にスタッフが付いてお酒を飲みながら談笑したりする、「1号営業」とか「社交飲食店」と呼ばれるものです。

で、風適法で「接待してもいいよ」とされる営業は、この「1号営業」「社交飲食店」だけです。
(これ以外の業態ではしちゃダメってことです。)

 

となると、「接待って何だ?」という疑問が湧いて当然ですよね。

先ほど登場した、風営法の第二条の続きを見ますと、

3 この法律において「接待」とは、歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことをいう。

んー。

まったく意味がわからん・・・・。

で、これを詳しく説明してくれるのが、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準」という通達です。

この通達には、「接待について」というテーマで一節を割いて説明しています。

第4 接待について(法第2条第3項関係)

1 接待の定義
接待とは、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」をいう。
この意味は、営業者、従業者等との会話やサービス等慰安や歓楽を期待して来店する客に対して、その気持ちに応えるため営業者側の積極的な行為として相手を特定して3の各号に掲げるような興趣を添える会話やサービス等を行うことをいう。言い換えれば、特定の客又は客のグループに対して単なる飲食行為に通常伴う役務の提供を超える程度の会話やサービス行為等を行うことである。

2 接待の主体
通常の場合、接待を行うのは、営業者やその雇用している者が多いが、それに限らず、料理店で芸者が接待する場合、旅館・ホテル等でバンケットクラブのホステス*1が接待する場合、営業者との明示又は黙示の契約・了解の下に客を装った者が接待する場合等を含み、女給、仲居、接待婦等その名称のいかんを問うものではない。
また、接待は、通常は異性によることが多いが、それに限られるものではない。

3 接待の判断基準
(1) 談笑・お酌等
特定少数の客の近くにはべり、継続して、談笑の相手となったり、酒等の飲食物を提供したりする行為は接待に当たる。
これに対して、お酌をしたり水割りを作るが速やかにその場を立ち去る行為、客の後方で待機し、又はカウンター内で単に客の注文に応じて酒類等を提供するだけの行為及びこれらに付随して社交儀礼上の挨拶を交わしたり、若干の世間話をしたりする程度の行為は、接待に当たらない。
(2) ショー等
特定少数の客に対して、専らその客の用に供している客室又は客室内の区画された場所において、ショー、歌舞音曲等を見せ、又は聴かせる行為は接待に当たる。
これに対して、ホテルのディナーショーのように不特定多数の客に対し、同時に、ショー、歌舞音曲等を見せ、又は聴かせる行為は、接待には当たらない。
(3) 歌唱等
特定少数の客の近くにはべり、その客に対し歌うことを勧奨し、若しくはその客の歌に手拍子をとり、拍手をし、若しくは褒めはやす行為又は客と一緒に歌う行為は、接待に当たる。
これに対して、客の近くに位置せず、不特定の客に対し歌うことを勧奨し、又は不特定の客の歌に対し拍手をし、若しくは褒めはやす行為、不特定の客からカラオケの準備の依頼を受ける行為又は歌の伴奏のため楽器を演奏する行為等は、接待には当たらない。
(4) ダンス
特定の客の相手となって、その身体に接触しながら、当該客にダンスをさせる行為は接待に当たる。また、客の身体に接触しない場合であっても、特定少数の客の近くに位置し、継続して、その客と一緒に踊る行為は、接待に当たる。
ただし、ダンスを教授する十分な能力を有する者が、ダンスの技能及び知識を修得させることを目的として客にダンスを教授する行為は、接待には当たらない。
(5) 遊戯等
特定少数の客と共に、遊戯、ゲーム、競技等を行う行為は、接待に当たる。
これに対して、客一人で又は客同士で、遊戯、ゲーム、競技等を行わせる行為は、直ちに接待に当たるとはいえない。
(6) その他
客と身体を密着させたり、手を握る等客の身体に接触する行為は、接待に当たる。
ただし、社交儀礼上の握手、酔客の介抱のために必要な限度での接触等は、接待に当たらない。
また、客の口許まで飲食物を差出し、客に飲食させる行為も接待に当たる。
これに対して、単に飲食物を運搬し、又は食器を片付ける行為、客の荷物、コート等を預かる行為等は、接待に当たらない。

*1 バンケットクラブのホステスは、いわゆるコンパニオンのこと。

 

真っ赤っ赤になっちゃった。。。

こっちはかなり具体的で、わかりやす・・・・くはないですが、意味は分かりますね。

いわゆる「ガールズバー」だからと言って、「接待に当たらない」とは限らない、ということ、

普通の「スナック」なら接待には当たらないだろうけど、「スナック」と称して変なことをしようとすると「接待に当たるかもしれない」ということ

がお分かりいただけるかと思います。

\ SNSでシェアしよう! /

とりもと行政法務事務所-中小企業の「社外法務部」・身近な法務相談役の注目記事を受け取ろう

ホステス

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

とりもと行政法務事務所-中小企業の「社外法務部」・身近な法務相談役の人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

関連記事

  • 風営法(風適法)を超簡単に解説④「風営法の規制の対象は?」

  • 風営法(風適法)を超簡単に解説53 番外編「結婚・離婚・帰化・転籍に関する変更届」

  • 風営法(風適法)を超簡単に解説55 「風適法上のラブホテル」

  • 風営法(風適法)を超簡単に解説⑩ 「許可が取れるお店、取れないお店」遊技場営業編

  • 風営法(風適法)を超簡単に解説⑧ 「許可が取れるお店、取れないお店」接待飲食店編

  • 大きな仕事を一つ終えまして。