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【日常ブログ】民泊実態調査 by 厚労省。

 2017/03/09 とある行政書士の日常ブログ この記事は約 4 分で読めます。 2,738 Views
外国人観光客

民泊についての実態が把握し切れていないということで、厚労省は全国的に実態調査をしました。

調査期間は平成28年10月~12月。

民泊仲介サイトに登録されている情報を元に、全国で15,127 件(重複除く)を集計した結果は・・・・?

 

許可取得の状況

A.何らかの営業許可を取得  2,505件(16.5%)
    営業種別内訳
      ・ 旅館営業      645件(25.7%)
      ・ ホテル営業      109件(  4.4%)
      ・ 簡易宿所営業  1,701件(67.9%)
      ・ 特区民泊     50件(  2.0%)

B.無許可           4,624件(30.6%)

C.物件特定不可・調査中等  7,998件(52.9%)

 

民泊仲介サイトには、物件の正確な住所が記載されていないので、半分以上は特定ができなかったとのこと。

想像の域を出ませんが、この「物件特定不可」の大半は無許可ということなのでしょう。

この状況では、「違法民泊の積極的取締り」はなかなか進みそうにないですね。

そして、特区民泊の件数の少なさが際立って目立つ現状です。

 

地域別の許可取得状況

大都市圏中心市

大都市圏中心市とは東京都特別区部及び政令指定市を指します。

A.許可              150件(   1.8%)

B.無許可           2,692件(32.8%)

C.物件特定不可・調査中等  5,358件(65.3%)

 

大都市圏中心市以外

A.許可            2,355件(34.0%)

B.無許可           1,932件(27.9%)

C.物件特定不可・調査中等  2,640件(38.1%)

 

大都市圏で、何らかの許可を取得して営業している民泊施設がわずか1.8%

これが現状を象徴的にあらわしている数字ですね。

対して、大都市圏以外は3割以上が許可を取得しています。

大都市圏では、許可が「取れない」ケース、「取りたくない」ケース、両方あるのでしょうが・・・・。

 

無許可物件の物件タイプ

A.共同住宅         2,508件(54.2%)

B.戸建て住宅        1,659件(35.9%)

C.その他             457件( 9.9%)

 

やはり、無許可民泊はマンションの一室などを利用するケースが多いようです。

 

一泊当たりの平均宿泊料

A.許可物件       16,571円

B.無許可物件         7,659円

C.物件特定不可・調査中等 9,240円

   全国平均      9,971円

 

こういうことになっちゃいますか・・・・。

無許可物件が、無許可ゆえに価格競争力で優位。

これでは、真面目にやっておられる方が損じゃないですか。

 

個人的感想

行政当局には、違法民泊の取締りを強化して頂きたいものです。

簡単ではないと思いますが、結果的に

  • 民泊施設近隣の住環境の安寧、安心 → 協力関係構築の可能性
  • 利用者の満足            → 事業者、地域にとって経済的プラス
  • 火災、地震の際の被害の軽減    → 「安心安全な観光大国」日本

などにつながっていくと思います。

 

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