パチンコ屋さんの景品買取所うんちく その10「なぜ大阪では等価交換が禁止されているのか」の2

元パチンコ店員、元パチンコ店店長、元パチンコ店運営会社の部長という経歴の行政書士である私が、気が向いたときにパチンコ店の裏話的なことを書くコーナーです。
今回のテーマは、先週に引き続き「なぜ大阪では等価交換が禁止されているのか」です。
前回のブログでは、「等価交換が禁止されているのは3/4ほどの都道府県となっており、大多数であるものの統一的な取扱いをされておらず、禁止の明確な根拠が示されていない県もある」とお伝えしました。(前回のブログはコチラ→■)
そんな中、大阪府公安委員会(を含めたいくつかの公安委員会)は、「いわゆる等価交換が違法行為となる根拠」として次のようなことを述べています。
1.風適法では、パチンコ店の賞品(=景品)の提供について、次のように定めています。
「ぱちんこ屋等においては、当該遊技の結果として表示された遊技球等の数量に対応する金額と等価の物品を賞品として提供すること。」
簡単に言うと、1玉4円で貸しているお店では、例えば、遊技の結果獲得した玉250個と市場価格1000円の物品とを交換しなければならない、ということです。
(これについては前々回のブログで説明しています。→■)
2.風適法解釈基準では、「賞品の市場価格」について、次のように定めています。
賞品の市場価格とは、一般の小売店(いわゆるディスカウントストア等も含む。)における日常的な販売価格をいい、特別な割引価格はこれに該当しない。
簡単に言うと、客寄せのために大幅に値引きしてセール的に売っている時の値段は、市場価格とは言いませんよ、ということです。
(これについては前回のブログで説明しています→■)
3.さて。
あなた方のお店で一番よく出ている賞品の例のアレ(=特殊景品のこと)だけど、アレっていくらで仕入れているの?
聞くところによると、1000円のアレ仕入れるのに、1000と何円かかかるらしいじゃないの。
(=特殊景品の仕入単価には、景品買取所の従業員や景品卸業者の経費を賄うための手数料が乗せられていますので、1000円の特殊景品の仕入単価は1000円以上になります。)
仕入れるのに1000と何円かかかるものの市場価格は、常識的に考えれば、絶対1000円以上になるわよね。
少なくても「市場価格が1000円」ということにはならないでしょ。
市場価格っていうのは、仕入値にそれぞれの業者の事情に応じた経費や利益を加算したもののことを言うのよ。
だから、あなた方や遊技客が俗に「等価交換」って言っているアレ、1000円のアレを1000円分の玉(250個)と交換する行為は、明らかに違法よ。
1と2は、法令として明確になっている部分ですが、そこに3を加えて等価交換の違法性を説明しています。
この説明に基づいて、大阪府では等価交換を禁止としています。
さらに。
4.ところで、1000円とか2000円とか500円とかのアレって、市場価格っていくらなのかしら?
あなた方業界団体できちんと調べて報告しなさい。
今後はその報告を元に法令違反の基準を設けるわ。
(意訳)
等価交換は明らかに違法だけど、「等価交換でなければ、例えば1004円であれば、合法だ」とか言い出すやつが絶対いるでしょ。
すっとぼけて「報告しろ」という体裁にしておいてやるから、さっさと組合でルールを決めなさい。
今後はその基準で取締りをします。
というわけで、「調査」という名目の「アンケート」と「会議」が行われ、組合は警察に対して、
・ハケ(=1000円の特殊景品)は、一番安いお店で1120円、一番高いお店で1680円で売っていました。
・アトマイザー(=2000円の特殊景品)は、一番安いお店で2240円、一番高いお店で3360円で売っていました。
・栞(=500円の特殊景品)は、一番安いお店で560円、一番高いお店で840円で売っていました。
と報告したのでした。
という流れで、大阪はしばらくの間、パチンコ28個交換(=3.57円交換)、パチスロ5.6枚交換(=17.85円交換)の規制ラインが設けられることとなりましたとさ。
めでたし。めでたし。