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簡易宿所・旅館業の許可手続きについて 大阪市編 その9「必要な構造・設備について その3」

ラブホテル

ここでは、大阪市内で「簡易宿所」や「旅館」の許可を得る手続きについて説明していきます。

今日のテーマは、「必要な構造や設備について」その3回目です。

2回目はコチラ→■

 

旅館業の許可は、「旅館・ホテル営業」「簡易宿所営業」(厳密に言えば下宿営業も)に分かれていますので、どちらに該当するかこちらの記事でご確認下さい。→■

 

今日は、「学校等が近くにある場合の特別な構造基準」についての説明です。

ここで言うところの「学校等」というのは、次のようなものを指します。
・18才未満の者が通う各種学校
・児童福祉施設(保育所、児童関係施設、助産施設、母子施設など)
・図書館
・博物館
・公民館
・都市公園
・次の施設
大阪市立男女共同参画センター子育て活動支援館、大阪市立愛光会館、大阪市立青少年センター、大阪市立こども文化センター、国立文楽劇場、大阪市立東淀川体育館、大阪府立体育会館、大阪府立芦原高等職業技術専門校、大阪府立夕陽丘高等職業技術専門校

事業予定地がこれらの敷地から110m以内にある場合は、通常の構造基準に加えて、次の基準を満たす必要があります。

1.客室や館内の遊興施設の内部を見通すことを遮る設備を有すること。

2.客室の浴室等及び脱衣室の内部を外部から容易に見通すことができない構造であること。

3.客室内において料金の支払等ができる自動精算機、小窓その他の構造設備が設けられていないこと。

4.玄関及び駐車場の出入口に外部からの見通しを遮るものを有しないこと。

5.玄関帳場を有する施設にあっては、駐車場から玄関帳場を経由せず、直接個々の客室へ出入りすることのできる構造でないこと。

6.客室の扉を自動的に施錠し又は開錠することができる装置と連動した客室案内板その他の設備であって玄関帳場での面接を妨げるものを有しないこと。

7.施設内に性的好奇心をそそるおそれのある鏡、寝台、照明、がん具その他これらに類するものを有しないこと。

8.寝台を客室に設置する場合は、次のア~ウのいずれかの基準に適合すること。
ア)定員1名の客室の数が寝台を設置する客室の総数の3分の1以上であり、かつ、2人用の寝台が設置された客室の数が寝台を設置する客室の総数の3分の1以下であること。
イ)客室数が 100 室以上であること。
ウ)幅 0.9 メートル以上の独立した寝台が4つ以上ある客室が寝台を設置する客室の総数の2分の1以上であること。

9.施設の外観及び外部の広告物の構造設備は、次のア~エの基準に適合すること。
ア)著しく奇異な意匠でないこと。
イ)周囲の環境と調和が保たれているものであること。
ウ)人の性的好奇心をそそるおそれのある広告物が備え付けられていないこと。
エ)市規則で定める基準に適合する色及び模様並びに照明設備であること。

 

項目を見てもらえればわかる通り「ラブホテルのようなものは認めないぞ」ということだから、「普通の民泊をしたい場合は気にしなくていい」・・・・ということでもないのです。

1~7は、普通の民泊なら、意図的にそのような施設を作ろうとしない限り、該当することはありません。

問題は、8と9のエです。

8はベッドプランに多大な影響を与えます。
普通の民泊施設なら、ウしか選択肢がないケースが多いです。
シングルベッドを4つ以上置けない小さな民泊施設は、ベッドを置くことをあきらめるしかないでしょう。

9のエは、外観の規制ですが、特に色の規制が厳しいです。
普通の建物はグレー系の色や濃い茶色、クリーム色等が多く、このような場合は問題になりません。
しかし、建物所有者のお好みなのか、たまに、赤や青やピンクなど、変わった色で塗装されていることがあり、この場合は一部または全部を塗り替える必要が出てくるかもしれません。

 

許可取得や事業プランに大きな影響を与えることになりますので、物件選び、物件調査は慎重に行って下さい。

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