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いろいろな許認可と「都市計画法・建築基準法」の話 その1「用途地域」編

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このサイトは、許認可を多く扱っていますので、多くの許認可、特にハコモノの許認可に共通する、

「都市計画法」「建築基準法」

のお話をしてみようと思います。

 

ちなみに、「ハコモノの許認可」というのは、

・風俗営業
・深夜酒類提供飲食店
・運送業
・旅館業・民泊
・倉庫業

など、許可に一定の建物(設備)が必要になる許認可のことです。

 

■用途地域

用途地域は、行政が「この場所をどんな街にするか」計画して、その地域の土地の使い方(=用途)を定めたものです。
もうちょっと正しい言い方をすると、用途地域に指定された地域は、土地の使い方を制限される、ということになります。

用途地域の種類は、次のようなものです。

1.第1種低層住居専用地域
低層住宅に係る住環境を保護するための専用地域です。
住居や生活に密着する施設(例:公衆浴場、保育所、診療所、老人ホーム)だけが立地を許されます。
店舗や事務所は認められません。

2.第2種低層住居専用地域
小規模店舗(例:日用品店、喫茶店、理髪店)の立地は認める、低層住宅に係る住環境を保護するための専用地域です。
事務所は認められません。
1に加えて、小規模な食品製造工場や自転車店が認められます。

3.第1種中高層住居専用地域
中高層住宅に係る住環境を保護するための専用地域です。
2に加えて、小規模な物販店、飲食店、銀行の支店などが認められます。
事務所は認められません。

4.第2種中高層住居専用地域
必要な利便施設の立地は認める、中高層住宅に係る住環境を保護するための専用地域です。
3に加えて、小規模な事務所が認められます。

5.第1種住居地域
大規模な店舗・事務所の立地を制限し、住環境を保護するための地域です。
4に加えて、小規模な宿泊施設、ボーリング場、自動車修理工場などが認められます。

6.第2種住居地域
店舗・事務所等の併存を図りつつ、住環境を保護するための地域です。
5に加えて、カラオケボックスや小規模な遊技場が認められます。

7.準住居地域
道路沿道型施設等と調和した住環境を保護するための地域です。
6に加えて、小規模な劇場、映画館が認められます。
また、営業用倉庫(倉庫業の許可が取れる倉庫)も認められます。

8.近隣商業地域
近隣の住宅地の住民のための店舗・事務所等の利便の増進を図る地域です。
キャバレーや生活環境を悪化させるような工場をを除いて概ねどのような施設も認められます。

9.商業地域
店舗・事務所等の利便の増進を図る地域です。
生活環境を悪化させるような工場を除いて概ねどのような施設も認められます。

10.準工業地域
環境悪化をもたらす恐れのない工業の利便の増進を図る地域です。
著しく生活環境を悪化させるような工場を除いて概ねどのような施設も認められます。

11.工業地域
主として工業の利便の増進を図る地域ですので、著しく生活環境を悪化させるような工場も認められます。
大規模な店舗、宿泊施設、劇場、キャバレー、学校等が認められません。

12.工業専用地域
工業の利便の増進を図るための専用地域です。
11に加え、住宅、ボーリング場、遊技場、老人ホームなどが認められません。

13.田園住居地域
農業の利便の増進を図りつつ、低層住宅に係る住環境を保護するための地域です。
基本的に、規制内容は第2種低層住居専用地域と同じですが、農産物の販売や加工、保管に関する施設は認められます。

 

過去に事務所だった物件だからと言って、自分の望んだ使い方ができるとは限りませんので、特に許認可の取得を考えておられる場合は、借りてしまう前に、専門家に相談して下さい。

(次回に続きます。)

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