去年頂いた、ちょっと変わったお仕事。
行政書士に限らず、士業は先生業でありますから、いろいろな内容、形態で、「人に教える」というお仕事があろうかと思います。
私も士業者の端くれとして、多くはないですが、人前でお話をさせて頂くことがあります。
講師をする場合、通常はご依頼者から講義の内容について打ち合わせをして、それに沿って新たに内容を作ったり、既存のものを修正して、講義に臨みます。
講義中の話し方やテクニックというような「技術論」もあります。
しかし、資料作成や話す内容を精査するなど、なによりも準備が最も重要、むしろそれがすべてだと言っても過言ではありません。
で、お話する内容が「よくある内容」であれば、さほど苦労しません。
「よくある相談」であれば、自分の中に知識経験がありますし、参考書籍もたくさんあります。
ネット上の情報も(真偽の確認は非常に重要ですが)たくさんあるので、そういうものを活かせばいい。
ところが、時にあります「完全オーダーメイド研修」がなかなか大変です。
去年させて頂いた研修で、変わった内容だったのは、
「住居表示と地番、家屋番号について」
です。
住居表示は「大阪市東淀川区東中島2丁目24番21号」という感じの、場所の示し方のこと。
地番、家屋番号というのは、登記簿謄本に載っている「土地や建物の番号」のこと。
番号のルール、見かた、わからないときの調べ方、何が起こるとどう変わるのか、など、かなり網羅的に説明させて頂きました。
特殊な業務のために必要な「極めて偏った知識」を、これまでそれに触れたことがないレベルの方(もちろん同業者ではないです)に教えてほしい、という非常に難しいミッションでした。
非常にいい経験になりましたけどね。