パチンコ屋さんの景品買取所うんちく その6「三店方式の実態(のオモテ)」
元パチンコ店員、元パチンコ店店長、元パチンコ店運営会社の部長という経歴の行政書士である私が、気が向いたときにパチンコ店の裏話的なことを書くコーナーです。
画像の選択は・・・・換金のオモテとウラなので、ちょうどいい感じじゃないですか?
前回(こちら→■)は、パチンコの換金を合法たらしめる「三店方式」について書きました。
今回は、みんなが知らない「三店方式のあれこれ」の中で「へぇ~」と思えることについて書いていきます。
①特殊景品の「古物商品としての流通性」
前回も見て頂いた「三店方式について表した図」を、今回も見て頂きます。
景品買取所が遊技客から買い取った特殊景品は、景品卸売業者がこれを買い取ってパチンコ店に売る、ということですが・・・・。
この図を見ていると「特定の同じ特殊景品がこの3者をグルグル回っている」ように感じませんか?
遊技客の手によって意図的に他のお店の買取所に持ち込まれるようなことがない限り、あるパチンコ店から提供された特殊景品はそのお店の目の前にある買取所に持ち込まれ、その買取所に買い取られた特殊景品は、卸売業者の手により再び目の前のパチンコ店に仕入れられる。
これだと、特殊景品は本当の本当の本当に「合法的換金のタテマエ」として使われているように感じてしまいます。
ですから、(すべてではありませんが)景品卸売業者は、景品買取所から買い取った特殊景品の一部を拠点に持ち帰り、別の買取所から買い取った特殊景品を意図的に別のパチンコ店に卸しています。
また、定期的に、古くなった特殊景品をチェックしては間引き、代わりに新しく製造した特殊景品を中古品に混ぜ込んで、特殊景品が新陳代謝できるようにしています。
こうすることで、「特定多数の特殊景品が、一定のパチンコ店と買取所の間を循環すること」を防ぎ、商品として流通している(が如く見える)ようにしています。
②目の前にはたくさん特殊景品があるのに・・・・
お客さんが多い店、頑張っているお店でありがちな問題なのですが・・・・
パチンコ店は、他店に対抗するためにたくさん玉を出して、お客さんを勝たせるというか、喜ばせる日を意図的に作るんですね。
たくさん玉が出るので、お客さんはたくさん特殊景品を持って(景品買取所に)行くことになります。
そうすると、お店が用意していた特殊景品の在庫がなくなってしまう、なくなりそうになるわけです。
在庫が尽きたからと言って、お客さんに「すみません、特殊景品がもうないので、お菓子とかジュースを持って帰って下さい」なんて言えば、暴動が起こるか、信頼がなくなってお客さんは来なくなるでしょう。何とかしなければなりません。
お店の目の前には必ず買取所があります。
そして「お店に特殊景品がない」ということは、すなわち「買取所には特殊景品がたくさんある」ということです。
お店が景品買取所に直接「そこにある特殊景品を売ってくれ」と言えば、この在庫切れ問題は一瞬にして解決します。
が、
このブログの読者であればすぐお分かりでしょう。
景品買取所とパチンコ店が直接取引をすることは、パチンコが合法的な遊びとなるような仕組みの中では、違法性の高い行為ということになります。
では、特殊景品の在庫がなくなりそうなときはどうするか?
いろいろ方法はあるのですが、近くのグループ店から借りるとか、景品卸売業者から「とりあえず」借りる、などですね。