パチンコ屋さんの景品買取所うんちく その1「アレ何?」
元パチンコ店員、元パチンコ店店長、元パチンコ店運営会社の部長という経歴の行政書士である私が、気が向いたときにパチンコ店の裏話的なことを書こうと思いまして、手始めに「景品買取所」について書いてみようと思いました。
画像は、景品買取所の「小窓」をイメージしております。
パチンコというものの仕組み上、景品買取所は非常に重要なものです。
今日は景品買取所の重要性について説明しようと思います。
パチンコをやったことがないという方へ、簡単にこの遊び?ギャンブル?のフローを説明します。
1.お客がお店に来て、パチンコを遊ぶために必要な球をお店から借ります。
お店は、球を貸すことで料金(球貸料と言います。)を得ますので、球を持ち込むことを禁止しています。
この点は、飲食店で飲食物を持ち込んではダメな理由と同じです。
2.お客は、借りた球を使ってパチンコで遊びます。
パチンコは「コリントゲーム」みたいなものです。
子供のおもちゃでよくありますよね、こんな感じの。
借りた球を発射して、「当たりの穴」に球が入ると、球が何個かの球をもらえます。
つまり、たくさんの球を当たりの穴に入れれば、手持ちの球が増えることになります。
もちろん、球が当たりの穴に入らなければ、球は減り、無くなってしまいます。
3.パチンコを終わる時は、店員さんに球を全部返します。(持って帰ることはできません。)
この時、お客が最後に何個の玉を持っていたかを記録してくれます。
パチンコが上手、または、運が良くて、たくさんの球をゲットできた人は、その球を景品に交換してもらうことができます。
お店は、たくさんの種類の景品を用意しています。
お菓子とか、事務用品とか、カップラーメンとか、ジュースとかお酒、おもちゃや時計、アクセサリーなんかもあります。
一見しただけでは使い道がよくわからない「文鎮」「香水入れ」「金地金0.1g」なんていう景品も置いています。
「この景品は球***個と交換できます」と書いてありますので、好きなものと交換して下さい。
とても重要なことですが、日本では法律で賭博が禁止されていますので、いくら球がたくさんゲットできても、現金や有価証券はもらうことができません。賭博になってしまいますからね。
これが、パチンコをプレイするフローです。
さて。
上記3の「球と景品を交換する」場面ですが、多くのお客は、誰も欲しがらないような「文鎮」「香水入れ」「金地金0.1g」ばかりを交換して帰ります。
そして、「文鎮」「香水入れ」「金地金0.1g」を交換したお客は、みんな申し合わせたように同じ出口からお店を出ていきます。
その出口を出てすぐの場所に、今日のテーマ「景品買取所」というお店があります。
だいたいどのパチンコ屋さんでも、近くに「景品買取所」が必ずあります。
この「景品買取所」は、「文鎮」「香水入れ」「金地金0.1g」専門のリサイクルショップですから、持って行けば喜んで買い取ってくれます。
こうして、球をたくさん増やしたお客はお金を手にホクホク顔で帰っていきます。
先ほども言いましたが、日本では法律で賭博が禁止されています。
競馬や競艇、競輪があるじゃないか、あるいは、宝くじがあるじゃないか、と思われるでしょう。
これらは、「賭博だけど、法律で定めた例外ですよ」ということになっています。
ではパチンコは?
パチンコは、法律上「賭博」ではありません。
遊びです。「遊技」です。
ただ、ゲームセンターのメダルゲームとは違って、球を景品に(現金ではなく)交換してもらえる、という遊びです。
お店の近くにリサイクルショップがあるのは、たまたまです。
きっと、鼻の良いリサイクルショップさんが、自分が買い取りたい商品を景品として置いているパチンコ屋さんを見つけては、近くに出店しているのでしょう。
少なくても、ホール経営者とは関係のない人がリサイクルショップを経営しています。
と、業界全体、利用客、警察、みーんながみんなすっとぼけることで成り立っているのがパチンコ業界です。
というわけで、景品買取所がなければ、パチンコというギャンブルは成立しないわけで、パチンコ産業を支える大黒柱なのです。
この、パチンコ業界の隠れた超重要要素「景品買取所」のあれこれについて、次回以降、いろいろと好きなように書いていこうと思います。