風営法(風適法)を超簡単に解説38 「飲食店営業等への規制」その1
ご注意:「超簡単」にこだわったので、表現に厳密性を欠いているおそれがあります。
この「風営法(風適法)を超簡単に解説」シリーズも38回目となりました。
まあ、1回に1条解説している(場合によっては2~3条説明したり、ややこしいところは1条を何回かに分けているので厳密ではないですが)ので、条文の数だけは続くはずです。
さて、37回目まで、「風俗営業」、つまり、いつも↓のように書いている5分類の営業について説明してきました。
おさらいですが、風俗営業とは次のようなものを言います。
1.接待付き飲食店(キャバクラ、ホストクラブ)
2.低照度飲食店
3.区画席飲食店
4.まあじゃん屋、ぱちんこ屋等
5.ゲームセンター等
しかし、風営法(風適法)は、これらの営業だけを対象にしているわけではありませんで、例えば、
・バー
・クラ↑ブ(きれいな女性や男性が横についてお酒を飲むところじゃなくて、ずんちゃずんちゃ踊るところのほう)
・いわゆる「フーゾク」
・エロビデオ屋さんやエログッズ屋さん
等も対象としています。
38回目以降は、こういった営業を順次取り扱っていきます。
長い前置きはここまでにして、第38回目のテーマは、
「飲食店営業等への規制」その1
です。
「その1」では、概念的なお話しを致します。
風営法(風適法)では、飲食店営業を次のように分類しています。
飲食店営業:施設を設けて客に飲食をさせる営業
深夜営業飲食店:午前0時から午前6時までの間に営業している飲食店
酒類提供飲食店:飲食店営業のうち、酒類を提供して営むもの(常態として通常主食と認められる食事を提供して営むものを除く)
深夜酒類提供飲食店:午前0時から午前6時までの間に営業している酒類提供飲食店
大きく分けて、普通の飲食店か酒類提供飲食店か、また、深夜営業か否か、で分かれています。
酒類提供飲食店は、バーなど、「お酒がメインのお店」をイメージして頂ければいいのではないかと思います。
となると、「普通の時間帯に営業している、普通の飲食店は、風営法(風適法)の規制の対象ではないですよね」と思うのが普通だと思いますが、実はそうではないのです。
普通の飲食店も、この法律の規制の対象になります。
普通の飲食店営業の禁止事項は次のとおりです。
1.18歳未満の者を午後10時から午前6時までの間、客に接する業務を従事させること。*1*2
2.18歳未満の者を午後10時から午前6時までの間、客として立ち入らせること(保護者同伴の場合は除く)。*1*2
3.20未満の者に酒類又はたばこを提供すること。
*1:常態として通常主食と認められる食事を提供して営むものを除きます。
*2:常態としてコーヒー、ケーキ等の茶菓類を提供し、かつ、酒類を提供しない飲食店を除きます。
普通のファミレスでも未成年者にビールを出せば、風営法違反になるということですね。