パチンコ屋さん時代の思い出 その26
元パチンコ店員、元パチンコ店店長、元パチンコ店運営会社の部長という経歴の行政書士である私が、気が向いたときにパチンコ店の裏話的なことを書くコーナーです。
初っ端に今日言いたいことを言っちゃいます。
「パチンコ店は火に弱い」
です。
まあ、パチンコ店に限らず、多かれ少なかれ、建物であれば火事は起こり得ます。
そういう意味では、ぱちんこ店だけが特別火事に弱いということでもありません。
燃えてしまえば、ぱちんこ店だろうが、何のお店だろうがアウトです。
では、「火に弱い」とは?
火事が起こる
↓
消防署に通報する
↓
消防車が来る
↓
放水する
↓
早い対処で大事にはならずに済んだ
良かったね、にならないんですよね。パチンコ屋さんは。
本屋さんも同じかもしれない。
水に濡れるとね、パチンコ台がどうにもならないんですよ・・・・。
濡れた電気機器の電源をコンセントにさすとどうなるか、わかりますよね?
単純に、壊れます。
それが何百台と並んでいるので、漏電で更に火事が起こります。
それから、パチンコ玉が水につかっていますから、すぐには使えません。
お客さんに濡れた玉を使ってもらうことになります。
あと、乾くまで放置すると錆びてきます。
錆びると大きさも重さも変わりますからね、これはもう再起不能です。
お店のパチンコ玉を全部入れ替える、というのは、とても大変な作業です。
やったことがある方は少ないと思いますが(私はやったことがあります)、途方もない労力です。
玉1つ1つは鉄ですから固形なんですが、丸い玉がたくさんあるというのは、それはもう「液体」と同じなんです。
しかも重い。
ぱちんこ店には、パチンコ台1台当たり5000個から8000個の玉があります。
300台のお店だと2400万個。
重さに直すと9.6トン。
9.6トンの重さの液体を容器に入れて運び出す。
人間一人が1回で運べる重さなんて十数キロまでです。
何とかお店の入口まですべての玉を集めたとして、これを産業廃棄物処理場に運ぶのに、何台分のトラックを調達しないといけないのでしょうか・・・・。
同じように、工場から新品の玉を運び入れて、お店のパチンコ設備に流し込む作業が待っています。
正直、運び入れのほうが楽です。
きちんと運びやすいように専用の段ボール箱に入れられてきますので。
運び出しのほうがしんどい。
というわけで、パチンコ店は「ちょっとでも火を出すとヤバい」ということになります。