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契約書の「ココに気をつける」を超簡単に解説⑥「継続的な取引をするときは」

とある行政書士の日常ブログ 契約・契約書 この記事は約 3 分で読めます。 1,733 Views
契約書

ご注意:「超簡単」にこだわったので、表現に厳密性を欠いているおそれがあります。

 

契約書を作ったり、内容をよく読んだりするときの注意点を説明するシリーズの第6回目のテーマはこちら。

「基本契約と個別契約」

です。

 

1回の取引のために契約書を交わすこともあります。
例えば、サラリーマンが念願のマイホームを買う、とか、行政書士に建設業の許可手続きの代行を依頼する、とかですね。
このような契約書では、基本的には1回だけ取引をすることを前提に内容を作ります。
何をいくつ注文して、代金はいくらか、双方いつまでそれを納めるのかなど、その1回の取引内容を明確にします。

しかし、継続的な取引を想定して契約書を交わすこともあります。
例えば、居酒屋さんが酒屋さんから日々お酒を仕入れるような場合、それから、商品をお客さんの所へ日々配送するのに運送業者に運んでもらうような場合など、毎日毎日契約書を交わすのは非常に煩雑です。
また、毎回注文の内容は同じではなく、あらかじめその内容がわからないということが多く、毎回の取引内容を明確にできません。

このような継続的な取引をする場合、「取引の基本ルール」を定めて、都度都度の注文、依頼内容は別途決めましょう、という契約をすることがあります。

この「取引の基本ルール」のことを「基本契約」と言い、都度都度の注文を「個別契約」と言います。

基本契約を作る場合、その中に個別契約について定めておくのが通常です。

 

例えば次のような形になります。

第X条(個別契約)
本件商品の売買価格、引渡場所、引渡方法については、具体的な取引ごとに甲乙が協議して決定する(以下、このようにして決定された具体的な取引を「個別契約」という。)。

第X条(個別契約)
甲乙間の業務委託契約(以下「個別契約」という。)は、甲が乙に対して、業務内容、範囲、方法、条件、仕様等を記載した依頼書を送付し、乙が甲に対して受託書を送付することにより成立する。
2 本契約に定める事項は、個別契約に共通して適用される。ただし、個別契約において本契約と異なる事項を合意した場合は、当該事項が本契約に優先して適用される。

 

この部分ですが、特に下請業者さんは注意して見ておいたほうがいいかもしれません。
これまでたくさん契約書をチェックしてきましたが、サラッとハードな内容が書かれているものが散見されます。

例えば、

発注側が発注書をFAXで送って、受注側が翌日までに異議を申し立てない場合、個別契約が成立する。

このような場合、FAXを見落としてしまうと、個別契約が成立してしまうわけで・・・・。

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