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パチンコ屋さん時代の思い出 その20

とある行政書士の日常ブログ パチンコ業界 この記事は約 4 分で読めます。 1,087 Views
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元パチンコ店員、元パチンコ店店長、元パチンコ店運営会社の部長という経歴の行政書士である私が、気が向いたときにパチンコ店の裏話的なことを書くコーナーです。

 

店舗型の商売であれば、本屋さんであろうが、コンビニであろうが、スーパーマーケットであろうが同じだと思うのですが、

「外見や言動、所作に特徴のあるお客さん」に「店員の中だけで通じる渾名」を付ける

ということがあると思います。

お客さんが自分の名前を告げる必要のない商売だからこそ、こういうことが起こるのだと思いますが。

 

パチンコ店でも同様でございまして。

 

私が長い間勤務していた、某下町のお店で、

「オレンジジャージ」

と呼ばれていた、高齢の男性の方がいらっしゃいました。

 

そうです、いつもオレンジ色のジャージを着ていた、それだけなんですが。

 

それだけではあるのですが、この方は、その行動が非常に特徴的でありました。

 

この話をするために、ちょっと脱線が必要なのですが。。。

 

パチンコ台は、ハンドルを操作すると玉が連続で発射されるのですが、玉が発射されるスピードは、

1分間に100個

と決まっています。

これは、法令で、

1分間に400円分(税抜)を超える玉を発射できるようにしてはならない

と決まっているからなんですね。

で、玉の貸出料金の制限が「玉1個当たり4円(税抜)まで」と決まっているので、1分間に100個までしか発射できないように設計されています。

 

さて、パチンコ台には、その日1日に玉が何発発射されたのか数える機能が付いていまして、お店の人はこの数字を「稼働率を把握するための数字」として利用してきました。

「今日のA店のパチンコの稼働は、平均32500(発)でした。」

という感じです。

仮に、そのお店の営業が朝10時から夜10時30分までだったとすると、12時間30分の営業時間があるわけですから、

最大で75000発の玉が発射できるわけですが、

(1分100発、1時間6000発なので)

いくら営業時間が12時間半あるからと言って、12時間半パチンコ台のハンドルを握り続ける人はいないわけで。

食事もするし、トイレもいく、ジュースを買いに行ったり、休憩したりもする。

そもそも、10時の開店時間にお店に来て、閉店までずっとパチンコしている人なんて、ちょっとおかしい()ですしね。

よほど「大当りが止まらん!」なんてラッキーな状態でなければ、「朝から晩までフル稼働」なんてことはなくて、「キリの良いところで」「出た玉を使ってしまう前に」帰ろう、というのが普通ですから、せいぜい47000~48000発くらいが天です。

また、多くの場合、この47000~48000発は、一人で発射したものではありません。

何人かのお客さんの手によって発射されたものです。

 

 

 

このオレンジジャージさん、ほぼ毎日60000発以上打ってました。

開店時間には必ず来られ、「これ」と決めた台を閉店ギリギリまで打ち続ける。

しかも食事もとらない。

トイレに行くくらい。

10時間ハンドル握りっぱなし・・・。

いや、実際はハンドルから手を放す瞬間があるわけですから、台の前に座っている時間はおそらく11時間近くになるでしょう。

しかも、ほぼ毎日です。

 

尋常ではなかったですね。

 

気の良いおやじではあったんですがね。

私この人と何回もハグしましたし、下腹部も揉まれました(制服の上からですよ)。

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