民泊運営代行業者が姿を消してしまう問題。
最近増えているご相談が「お願いしていた民泊運営代行業者が姿を消した」案件です。
タイトル通り、運営代行業者に民泊を丸投げしていて、ある日突然連絡がつかなくなったというもの。
で、部屋に入ってみると掃除はされていない、備品がなくなっている、と。
その他、まだ受け取っていないお金がある、集客サイトの管理ができないなど、損害はいろいろです。
しかし、今申し上げたようなことは簡単にリカバリーの効くことではないかと思います。
専門家に頼らないと解決が難しいであろう問題も生じています。
例えば、
苦情受付の連絡先が代行業者の電話番号になっているような場合、周辺にお住まいの方が電話をしても誰も出ない、どうなっているんだ、と保健所に連絡が入る。
というような流れから、保健所に「苦情受付が変わったなら、きちんと手続きしなさい」と言われる。
ところが、行政手続きも代行業者に丸投げしていて「申請書の控え」もなく、どうしたらいいかわからない。
というもの。
このパターンでは、単に手続きをすることで違法状態を解決できるので、専門家にご相談頂ければ、割とすぐ解決するような気がします。
別の例では、
民泊代行業者に行政手続きを任せた結果、代行業者が自らの名義で許可等を取っていた。
代行業者が行方不明になっているので、別の代行業者で事業再開したいが、自分名義の有効な許可がないので再開できない。
というものです。
正直、このようなことはあってはならないのですが・・・後者のご相談の方が多いですね。
多くの場合、この問題を解決するために、新たに許可等を取得することになるでしょう。
一旦は許可等が取れているのだから、もう一度申請すれば、簡単に許可等が取れる・・・・と思われがちですが、実際はそうでもないです。
もちろん、物件によっては、すんなり許可等を取り直せるケースもありますが・・・。
問題になるケースは、だいたい「消防」の問題です。
- 設備の点検が行われていない。
- 消防訓練が行われていない。
- 以前の申請の時と比べて建物の用途や定員が変わっていて*1、追加の消防設備工事や防火管理者の選任が必要。
このような問題が生じて、簡単にはいかないケースが多いです。
(*1建物内の民泊面積が増えた、テナント部分に飲食店が入った、等です。)
マンションタイプの民泊では、これらの問題の解決に、大家さんや管理組合の協力が必要になることが多いので、注意が必要です。