厚生労働省が公表した「労働基準関係法令違反に係る公表事案」を見てみた話。
6月28日に厚生労働省が
「労働基準関係法令違反に係る公表事案」(2023年6月1日~24年5月31日公表分)
を公表した、と言うので、資料をざっと見てみました。
一番多いのは、
労働安全衛生法
の関係の違反で、公表事案の大部分を占めています。
違反をしているのは、土木や建築、造船、運送業が多いです。
労働安全衛生法は、その名が示す通り、「労働環境の安全性や衛生面を規制する」法律です。
なので、違反行為の例を挙げると、
- 移動式クレーンを用いて作業を行う際、あらかじめ作業計画を定めていなかった。
- 高さ2ⅿ以上の作業床の端に、手すり等労働者の墜落を防止する設備を設けなかった。
- 機械の掃除等を行う際、機械の運転を停止しなかった。
- 食品加工用撹拌機から内容物を取り出す際、機械の運転を停止させなかった。
- チェーンソーを用いて行う伐木等の業務に労働者をつかせるときに、特別教育を行っていなかった。
- 最大積載量が5トン以上の貨物自動車から荷を卸す際に、労働者に保護帽を着用させていなかった。
こういう感じになります。
公表事案ってことは、事故が起こっちゃったから発覚した、ってことなんだろうな・・・・・。
2番目か3番目に多いのは、
給料の未払い(最低賃金法違反/労働基準法違反)
労働災害の報告をしなかった、或いは虚偽の報告をした(労働安全衛生法違反)
です。
給料の未払い事案は、その会社がその後どうなったか見てみると、
「ああ、やっぱりか」
という結末をたどっていることが多いです。
次が、長時間労働(労働基準法違反)、かな?
こういうことを言うとあまり良くないのかもしれないですが、ざっと見て
「名の通った会社でもこういうことあるんだな」
とか
「世間を騒がせたあの会社、報道されていないだけで他にも問題起こしてるんだなぁ」
とか思いました。